Heavenly sky-あたしと君に残された日々-





いきなり叫び出した日向に彼女の身体がビクッと震える。


ヤバイと思いすぐに手を離したものの、時すでに遅し。


日向の鋭い二つの目が、睨みを利かしあたしを捉える。


―――こうなったら奥の手だ。


これだけは使いたくなかったけど……致し方あるまい。


『え、えへっ☆つい力がこみ上げちゃった!』


「……」


恥を偲んで舌を出し、どうにかこの場を乗り切ろうとウインクしてみたけれど―――…


あたしの努力と恥は、ただのイタイ子で終わってしまった。


わざわざ星まで飛ばしてやったのに、日向の表情が凍りついただけで呆気なく終わってしまった。


…いや、それだけならまだよかった。






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