Heavenly sky－あたしと君に残された日々－

ポカンと口を半開きにしたまま、なんとも情けない表情で見つめるあたしに少し笑う。


その笑顔が綺麗過ぎて、何故だか動けない。


―――本当にこの人、あたしと同じ人間なんだろうか？


そう思うと同時に長い指が伸びてきて、あたしの頬に流れる涙を親指で拭った。


…ダメだ、泣きそう。


壱夜の優しさにまた涙が溢れそうになって、そんな自分にうんざりする。


多分こんなあたしに、他人なんかはもっと鬱陶しく感じるわけで―――…


『…うち、帰る』


そんな気分にさせる前に帰ろうと、壱夜に背を向けてとぼとぼ歩きだした。