Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
「よし、行くか」
『…ったぁ!』
散々頭を撫でられた後、憎たらしく額にデコピンをお見舞いされて、痛さであたしの目には涙が浮かぶ。
『もう!イチのアホぉ!』
先に歩きだしていた壱夜の後ろ姿に、おでこを押さえて吐き捨てたけど、ただ負け犬の遠吠えになっただけ。
そんなあたしの背後からあの二人の笑い声が聞こえて、余計に悲しくなった。
ふと振り返って保健室の扉を眺めたけれど、モヤモヤが募るばかりで良い事なんて無い。
―――痛い。
『ほんま…痛いなぁ』