Heavenly sky-あたしと君に残された日々-





時折壱夜の身体の影から見える日向の笑顔は―――やっぱり儚く映る。


『ひーなぁーたっ!行こっ』


にっと笑い、壱夜の身体の影から顔を出した。


するともう日向はさっきの理解不能なキャラからは抜け出していて。


「あぁ」


そうやって笑う彼は、何故だか少し泣きそうに見えた。


どうしてだろう、日向が悲しい顔をしているとあたしまで悲しくなる。


なぁ日向、あんたはその背中に一体なにを背負ってんの?


何を隠してんの?


お願い。あたしにも少しくらい背負わしてよ。


そしたら苦しい気持もちょっとは楽になるやんか。


何であんな変なキャラ演じてたのかも…ほんとは分かってるから。


あたしにバレへんように、触れられたくない“何か”から話を逸らすためやろ?







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