Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
早く、日向を楽にしてあげたい。
それで逃げ場がなくなるんだとしても。
……あたしはもう、十分逃げた。
次は、あたしの番だ。そうやんな?疾風。
日向の不安で今にも泣き出しそうな瞳が、あたしを捉える。
少し、ほんの少しだけ、その瞳を見てたら逃げ出したくなった。
もう、あたしの逃げる場所はないんだよ。…そう、心にして。
『大丈夫、』
その言葉を、己の意思で口にする。
あたしの真剣な問いかけに、日向の肩が揺れた。
ぽつり、真っ白なキャンパスに落とされた不安は、もうすでに隠しきれない。
せめて、真黒い闇に日向が飲み込まれる前に……そう思うあたしは間違ってる?