Heavenly sky-あたしと君に残された日々-





いつもの場所にいるであろう、あいつを探す。……が、


「は?どこいってん、あいつ」


いくら教室を見回しても、あの栗色頭は見つからない。


「あーくそ。あいつ誘ってサボろーおもたのに」


そう暴言を吐きながら、組んだ両手を後頭部に、後ろへグッと身体をそらせる。


窓から夏の蒸し暑い風が流れ込み、空腹の俺は顔をしかめた―――と、突然。


「うぉ!?」


頬に感じた刺激に勢いよく振り返れば…


「陽菜…」


そこには楽しそうに「へへっ」と笑う、幼なじみの姿。


そうまさに俺が探していた、栗色頭のあいつがいた。




< 753 / 841 >

この作品をシェア

pagetop