Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
「はい、コーラ!」
無邪気に歯を見せ、笑顔を向ける陽菜。
それとともに、頬に感じていた冷たさが離れて行く。
白くて小さい手に握られたコーラを見て、頬に感じていた刺激はこれか、と思うと、
「お腹すいたやろ?」
そう言って、腕にかけていた袋から何かを取りだす。
そしてにんまり口元に笑みを作ると、自慢げに俺の前にそれを突き出した。
「じゃーん!凄いやろー。日向の好きな焼きそばパン!」
「おー!ちょうどええわ。腹減ったからお前誘ってマクドでもいこか思っててん」
えらい気ーきくやんけ。そう付け足して、陽菜の手から焼きそばパンを奪おうとすると―――ひょいっ。
無念にもパンは俺の手をすり抜け、掴んだのは空気のみ。