Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
☆異変
『あれ…?』
あたしがそのことに気付いたのはいつだったのか。
今では思い出すことも出来ない。
「ん…おはよ、陽菜」
薄暗い部屋の中、カーテンの隙間から洩れた朝日に日向の髪が透ける。
『おは…って、ちょっと―――きゃっ』
白くて長い腕が伸びて来たかと思うと、起こしていたあたしの体は、再びベッドの上に倒された。
『ちょっと日向、くるし…』
首に巻きついた腕から逃れようと体をよじると、彼とあたしの額がこつんとぶつかる。
『―――また寝てるやん』
ふふっと笑って、寝息を立てる日向の鼻をツンと突っついた。