Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
もういつからだとか覚えてない。
あいつが大事すぎて、失うのが怖くて―――。
俺たちは、一定の距離を守るのに必死だった。
「お前が出来なくて誰が陽菜を救えんだよ」
首元の力が緩み、俺の胸倉から壱夜の手が離れた。
「―――俺じゃだめなんだよ」
続けて聞こえるか聞こえないかの声でささやかれた彼の言葉に、思わず目を見開く。
「…お前、まさか―――」
確信ともとれるその感覚に、ざわざわと複雑な感情が入り乱れる。
「心配しなくてもとったりしねぇよ。忘れろ」
切なく自嘲的な笑みを浮かべる彼はそう言うと、俺の肩をポンと叩き振り返る。
その背中は悲しく、なんだか寂しそうで。
「―――陽菜」
次の瞬間発せられた壱夜の言葉に、ドクンッと心臓が大きく跳ねた。