Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
温もりを感じながら、壱夜の言っていた言葉を何度も頭で繰り返す。
『日向……』
「ん?」
『少しの間、うちの話聞いてて』
そういって日向から離れると、彼は一度難しい顔をした後「あぁ…」と呟く。
―――もう、時間もない。
自分の消えかかっている足元を見ながら漠然とそう思い、日向の手を握った。
『あのな、日向』
「……」
ゆっくりと言葉を発し、震える唇を噛み締める。
『さっき、壱夜に会って全部聞いて来た』
「…うん」
『……うちな、』
「……」
『だぶんってか、ほぼ確実やねんけどな』
「……」
『今日、消えるねんて―――』
シンと静まるこの場所に、遠くで聞こえるサイレンの音。
あたしはもう死んでいるのに、こうしてる間にも命が消えているのかと思うと不思議に思う。