Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
もうこれ以上は望まない。
一生で一度、こんなにも誰かを好きと思えた。
きっとそれだけで幸せだ。
夕暮れのオレンジが色を濃くし、空のむこうが紫へと変わりだす。
切なくも感じるその空が、泣きそうなくらい綺麗で。
『―――日向、生きて』
「……」
『生きて、幸せんなって』
「……っ…」
『うち、日向が幸せじゃないと―――』
「じゃあおってくれよ。俺はお前がおらな幸せになんか―――」
こんなにも弱っている日向を見るのは初めてで、どうしたらいいのか分からなくなる。
けど時間は刻々と迫るばかりで、あたしの身体はどんどんと光に溶けて薄くなっていく。