Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
★epilogue
「日向、そろそろ行くぞ」
目を閉じロフトで寝転んでいた俺に、屋上から壱夜の呼ぶ声が届く。
「あぁ、分かってる」
そう言って起き上がると、俺と同じようにあらゆるボタンというボタンを剥ぎ取られ、はだけまくっている壱夜と目があった。
「なんやねん、お前やたらセクシーやんけ」
「その言葉、そのままお前に返すよ」
お互いの姿に笑いながら、屋上からの景色を見渡す。
「ったく、これじゃあ第二ボタンもくそもねぇーな」
「ほんま女はわからんわー。ボタンなんかもらって何が嬉しいねん」
「さぁーな」
そう言って首を傾げる銀髪のこいつに笑い、また屋上からの景色を眺めた。
―――俺たちは今日、高校を卒業する。
いくら時が経っても、ここから見る景色は何も変わらない。