Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
「きゃっ」
突然、小さな悲鳴と共に足に感じた軽い衝撃。
ふと下を見下ろせば、俺の足にぶつかったのか小さな女の子が転んでいた。
「大丈夫か?」
そっと手を掴み立たせてやると、転んだのにもかかわらず女の子は能天気に笑っている。
どこかで見た様なその笑顔に思わず笑って頭を撫でると、何が面白いのかまたケラケラと笑う。
「もー、だから走ったらあかんってゆったやろー?ほんますみませんー」
「あ、いえ」
「ほら、陽菜子もお兄ちゃんに謝りー」
どこからか現れた母親に挨拶をしながら、その子の名前を聞いて驚く。
さわさわと風が通り抜けて、俺の髪を優しく撫でた。