Heavenly sky-あたしと君に残された日々-






唇が触れた部分に宿った熱は当分消えそうに無くて、同時に懐かしさが込み上げる。


「仲直りのチュウや」


そう悪戯っぽく笑った日向は、あたしの額をピンと弾き、


『「ぷ…あはははっ!」』


あたし達は、声を揃えて笑い合った。


昔からあたし達はこうして、喧嘩した後はいつも、どちらかが“仲直りのチュウ”を頬にしていた。


幼稚園の時、面白がった両者の母親が、まだ幼かったあたし達に吹き込んだのが原因らしい。






< 92 / 841 >

この作品をシェア

pagetop