恋し愛しい人
高校一年の時


君は春風に乗って走っていた


栗色の髪をなびかせ長身で切れ長の瞳


みんなが振り向く存在感


偶然にも席が前と後ろでいきなり背中をつつかれて


「ねえ、消しゴム貸して」


「どうぞ」


これが初めての会話だった
< 4 / 111 >

この作品をシェア

pagetop