社長のご指名
憂梨ちゃんに案内してもらってから、30分近く経っていた。





一階に降りて、リビングを覗くと紗衣と杏梨ちゃんはお昼寝をしていた。





微笑みながらタオルケットをかける梨珠さん。





｢梨珠さん、すいません。｣


｢いいのよ。お茶にしましょう。｣




ダイニングテーブルに案内され、ピーチティーとロールケーキを出される。





｢子供って本当に可愛いわよね。｣

｢はい。天使ですよね。｣


｢ふふっ、大河と同じ事言ってるわ。｣





微笑み、優雅に紅茶を飲む梨珠さん。





｢今日はありがとう。日本に帰って来たのはいいけど、杏梨は日本に友達がいないから同じ年の紗衣ちゃんにお友達になってもらいたかったの。｣





そうやって梨珠さんは言うけど、私が気にしないように言ってくれてる。





梨珠さんの愛はわかりにくいの。



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