社長のご指名
21時過ぎにやっと仕事が終わり、紗衣を向かえに行く。





紗衣をギュ〜ってしたいと煩い紫穂も一緒に。





「寝てるね〜。」


「うん、待ちくたびれたかな。」


「私が紗衣を抱っこするから章菜は荷物持ちね。」


「普通逆でしょ?それに、腕の肉落とすんじゃなかったの〜?」


「紗衣を抱っこしてれば落ちる!」




無茶苦茶な言葉に苦笑し、大人しく荷物持ちをする事にした。





紫穂が紗衣を抱っこしてくれるのは本当に助かる。





今日はたくさんのファンレターが入った段ボールもあるしね。





紗衣を引き取り、会社を出る。





会社近くに住んでてよかったな〜って実感した。





「今日、泊まらない?」


「ん〜、着替えあったけ?」


「全て揃ってますけど?」


「じゃあ泊まる!お世話になりま〜す。」


「お世話しま〜す。」





涼しい風を感じながら、ゆっくりと足を進める。




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