社長のご指名
雪菜と別れ、会社に向かう。





まだ空は明るくて、時間の感覚が狂いそう。





久しぶりに仕事をしたせいか、高いヒールを履いてウォーキングをしたせいか、脚が痛い。





もしかしなくても……筋肉痛?





会社に着き、エレベータに乗る。




上に着くまで、ほんの少ししかないけど、体を屈めて脚をマッサージ。





今日のお風呂はちょっと長く入ろうかな……でも、紗衣が逆上せちゃうかも…。





ポーンと到着した音と共にドアが開く。





社長に秘書課に戻らないと言ってあるから、直接紗衣を迎えに行く。





「お疲れさまです。鳴海です。」


「あっ、お疲れさまです。紗衣ちゃん連れて来ますね。」





託児所の先生は奥へ行き、紗衣と手を繋いで戻って来た。





「ままぁ〜!」


「紗衣〜!」





私の姿が見えると一目散に走り、抱き着いてくる。




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