社長のご指名
第22章 -リハビリ-
「少し痛いかもしれませんが、我慢して下さいね。」


「は、はい。」





腕と両足のギブスが漸く取れ、リハビリをする事になった。





リハビリ室に行き、両足を温めてマッサージをするところから始めた。





寝たきりで移動する時は車イスだったから歩けなくなっていた。





不思議な感覚で全く足に力が入らなくて、立ち上がる事も儘ならない。





「ーっ、いっ……。」





先生が足を伸ばしたり、曲げたりするだけで痛みが走り思わず声が漏れてしまう。





「暫くはこういうマッサージを続けてそれから歩く練習をしましょうね。」


「はい。」


「部屋に戻ってからでも、自分でマッサージしてみて下さいね。」

「はい。あの…娘は……。」





紗衣は私より酷かったから、心配になる。





「紗衣ちゃんは思ったより回復が早いらしいと言っていたので、来週からリハビリに入ります。」




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