社長のご指名
海堂社長は紗衣の心をガッチリ掴んだみたい。





お気に入りのぬいぐるみを海堂社長に紹介してる。





いつもより楽しそうに嬉しそうに見えるのは、私の気のせい……?





「まっ……ま……ままぁ?」





紗衣が不安そうに顔を覗き込んできて、意識を引き戻した。





「ままぁ?いたいいたい?」

「どこも痛くないよ〜。」




こんな小さい紗衣に心配かけるなんて情けないな…。




「ままっ、うさたんいく?」


「動物園はもうちょっと待ってね。」


「ぶぅー……。」





口を尖らすとタコみたい。




私の返事が気にいらなかったのか、海堂社長のところに走って行ってしまった。




「さーくん、うさたんいく?」





もしかして、海堂社長に連れて行ってもらおうとしてるの?





「紗衣ー、ままが行くから海堂社長はダメ。お仕事があるの。」


「やっ!さーくんいっちょ!」




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