社長のご指名
一瞬で彼女に惚れた。





一瞬で彼女を好きになった。





今までの気持ちとは全く違った。





全身に電気が走ったような感覚。





沸き上がる気持ち、ざわつく心。





今までの恋愛はなんだったんだ、なんて思ってしまった。





付き合ってきた子にも、自分が好きになった子にもこんなに好きになった事はなかった。





どこが好き?なんて聞かれても、ありきたりな事や大雑把な事しか言えないが、彼女は違う。





彼女だったら些細な事も好きだと言える自信がある。




彼女の事を細かく言い表すなんて一日じゃ足りないぐらい。





過去の女性には悪いが、初めて好きになった気持ちだった。





それと同時に、フラレた人の気持ちもわかった。





自分のものに出来ない悔しさともどかしさ。





行き場のないこの気持ちをどうしようか――――…。



< 66 / 316 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop