白衣を脱いでも恋してる
「まっ、今返事されても困るしな。」



「えっ…えっ…」



返事って?



「とりあえず、卒業式が終わるまで時間やるよ。どーすっかしっかり悩めよ。」



「えっ?」



卒業式?



悩め?



「えっ…と…、どーいう…」



「お…っと。もうこんな時間か。俺、そろそろ行くわ。じゃあな、坂下。」



「えっ!!」



そして混乱するあたしの頭をポンポンと叩き、



「じゃあな、遠藤。コイツのこと、よろしくな。」



「え?あっ…はい。ってか先生、コーヒーこんなに高く…」



「は?ソレ、割っちまっただろ。コイツが。」



なぜかあたしが割ったカップ代まで由奈に渡した先生は、



まるで台風のごとく、あたしのココロを荒らすだけ荒らして、



先生らしく、わけわかんない課題を残して、



去って行った…。

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