僕等が保つべき体温の最大
2 微熱ほどの
”波多野君だ…”
神木菜緒は、声のするほうに視線を向けた。
視線の先には、思ったとおり圭一がいた。
菜緒は、入学してから半年以上こうして圭一の事を視線で追っている。
別に話した事があるわけでもないが、なぜか圭一に心惹かれていた。
「で、どうするの?」
圭一の友人である、天野洋太が尋ねている。
「別に、どうもしねえよ」
「だって、わざわざ圭一の携帯調べて連絡してきたんだろ?」
「だからって」
菜緒は内心穏やかではない。
”女の子の話?”
菜緒が聞く圭一の噂は、だいたいこんなもんだった。
次から次へ、女の子を取っ替え引っ替え。
しかも、ちゃんと本命の彼女がいるらしい。
「飯ぐらい食ってあげれば」
「飯ぐらいかあ」
「熱くならないんだろ?」
「まあ」
友達もなんでそんなにそそのかすのか?
菜緒は、黙って聞き耳をたてていた。
神木菜緒は、声のするほうに視線を向けた。
視線の先には、思ったとおり圭一がいた。
菜緒は、入学してから半年以上こうして圭一の事を視線で追っている。
別に話した事があるわけでもないが、なぜか圭一に心惹かれていた。
「で、どうするの?」
圭一の友人である、天野洋太が尋ねている。
「別に、どうもしねえよ」
「だって、わざわざ圭一の携帯調べて連絡してきたんだろ?」
「だからって」
菜緒は内心穏やかではない。
”女の子の話?”
菜緒が聞く圭一の噂は、だいたいこんなもんだった。
次から次へ、女の子を取っ替え引っ替え。
しかも、ちゃんと本命の彼女がいるらしい。
「飯ぐらい食ってあげれば」
「飯ぐらいかあ」
「熱くならないんだろ?」
「まあ」
友達もなんでそんなにそそのかすのか?
菜緒は、黙って聞き耳をたてていた。