ひとりがさみしいなら
「おかえり、萌香。
一緒にお茶しない?」

あたしは家に帰るなり司にティータイムに誘われた。

こーゆーもんは・・・好きな人とするもんかな??

だけどあたし、好きな人とかいないし。

裕貴くんには悪いけど―――・・・


「萌香、きみ―――――
僕の事イケメンだと思う?」
・・・はぁぁ??
“うん、思うよ!”って言ってもらいたい訳?
図々しい奴・・・。

・・・いーわよ、ご注文通りにしてあげますとも。

「うん、思うよ♥」

あたしは思いっきりぶりっ子してみた。


「―――萌香のぶりっ子姿、初めて見た」

!!
ばれ・・・た!?
司・・・こいつ一体何者なの!?

「もー!!からかうのはやめてよ!!」



・・・chu・・・



「・・・へ・・・・・」

いきなりくちびるに・・・

なにか触れた・・・??


「・・・ファーストキスじゃないよね、たぶん」


・・・ファーストキスは・・・

・・・裕貴くん。


「だけど、これで分かった?
僕はきみを一生守りぬくよ。
あの男・・・“羽月ゆい”“葉月裕貴”よりも」


裕貴くんと司に出会ってから

“初めて”が一気に襲ってくる

何をしても

寝ても覚めても

“初めて”の事しか考えられないの――――
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