ひとりがさみしいなら
「裕貴くん!!!」


裕貴くんの病室に入ると、裕貴くんがベッドに座ってた。



「大丈夫なの・・・!?
その足!!!」



裕貴くんの足は、包帯がぐるぐる巻きだった。





「あぁ・・・普通に生活するのにもひと苦労だと。
入院らしいぜ、困ったもんだよな」





に、入院!?

「そんな・・・」

あたしを・・・

助けたせいで・・・

裕貴くんが、入院・・・。



「ごめ・・・裕貴くん・・・!
あたしを助けたせいで・・・」



もう・・・どう謝っていいかわかんない。

土下座したって、足りない。




「サッカーも演劇も・・・もうできないかもな。
でもオレはあきらめねぇ。
リハビリとかしっかりやって、また前みたいに撮影しよーぜ」



・・・裕貴くん・・・


あなたはなんて強い人なんだろう

あなたはなんて優しい人なんだろう

この感情の本当の意味に気づかずに

ただただ申し訳なく思っていた―――――
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