ひとりがさみしいなら
「裕貴くんおはよー!
今日もお見舞いきたよ♥」

「あぁ、さんきゅ」

司と別れ、裕貴くんと付き合って少し経った。
だいぶ・・・環境にも慣れてきたっぽい。

裕貴くんは優しいし・・・かっこいいし。
司は今までどおり接してくれる。

これ以上の幸せ、もうないよ―――――・・・。


「裕貴くん、右足どお?」

「良好。
それより―――――萌香」

「・・・ん?」


なんだよー裕貴くんってば。
あたしせっかく心配してあげてんのに、“それより”って―――




「・・・青山の事“司”って呼んでんなら、オレの事も“裕貴”って呼べよ」





え゛

こ、これ

まさか まさか まさか


「ゆ、裕貴くん・・・。
もしかして・・・妬いてる系??」


「当たり前だろ、妬くに決まってんじゃん」



・・・!!

可愛いとこあるじゃん、裕貴くん!



「もー・・・しょうがないな。
・・・“裕貴”」



あたしはからかい半分で呼んでみた。

そしたら、裕貴は真っ赤な笑顔だった。


本当・・・愛しいなぁ・・・。
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