ひとりがさみしいなら
「おはようございまーす!」

今日は『Cute Teen』って雑誌のモデル撮影。
麗ちゃんもよく、この雑誌に出てる。
東京の・・・生まれて初めて来たところ。

「萌香ちゃん、はじめましてーえ♥
春日野姫蘭菜(かすがの・きらな)でぇす♥」

あ・・・この子。
Cute teenの人気NO.1モデルの子・・・。
マネージャーが言ってたっけ。
姫蘭菜ちゃんって、怒りっぽいとか・・・。
機嫌損ねないようにがんばろ!

「じゃあ萌香ちゃん入りまーす」
「よろしくお願いします!」

あたしの撮影に入る・・・けど。

なんだろう・・・さっきから姫蘭菜ちゃんの視線が・・・すごい・・・ような。
まるでにらんでるみたいな・・・。

まぁ、今は撮影に専念しよう!!


「いいねー萌香ちゃん。
可愛いよー。
じゃあ、ウインクしてみてくれるかな?」

「はーい!」


カメラマンさんの指示通りに撮影は進んでいった。



「お疲れさまでーす!
休憩はさんで、姫蘭菜ちゃんの撮影入りまーす」

「お疲れ様でしたー」


ふぅ・・・終わった。


「南さぁん♥」

ゾクッ・・・

あ、なんだ・・・姫蘭菜ちゃんか。

「どーしたの?」
「撮影、すごかったわねぇ♥
姫蘭菜、あなたに比べたらまだまだよぉ」
「そんな・・・」
何・・・だろう。
姫蘭菜ちゃん、何か企んでるみたいな・・・

「・・・姫蘭菜ね、もう少ししたら女優デビューするんだ」


「うそ!ほんとに!?
絶対人気になれるよ!一緒に頑張ろう!」

「一緒に―――――・・・?」

え・・・
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