ピンクマーブル
『っ!』
私は一瞬びくついて、
凜から目をそらした。
すると凜は手を離し、
口を開いた。
『……ごめん、
なんでもない。』
凜は後ろ手に扉を閉めた。
私はしばらく
動けなかった。
あの瞳が、まだ
目の前にある気がして
ドキドキしていた。
だって…もう少しで
キスしちゃう距離だった…。
凜、あんなに綺麗だったっけ?
一年も会わないうちに
ずいぶん変わってしまった。
『凜…何考えてるの?』
…時が、止まったようだった。