続・特等席はアナタの隣。
もう講義の声なんて一切耳に入ってこない。隣に和泉君がいるだけでいっぱいいっぱいだ。

そわそわしていると、ふと視線を感じた。

顔を上げると、周囲にいる女の子たちが皆こちらをチラチラ見ている。


あぁ…やっぱりまたこの視線…。

おそらく私と和泉君の不釣合いさに納得いかないんだろうな…。


はぁ、と小さく息を吐くと、横にいた和泉君の腕が私の腰に回された。


「ちょちょちょっ!!ちょっと和泉君!!」

こんな所で!!

慌てて身体を離そうとするけど、さらにぐいっと強く引き寄せられ、ピッタリとくっついたまま。

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