続・特等席はアナタの隣。
それからはもう何も考えることができなくて、ただ黙々と亮さんを家まで送った。


「…おーい……大丈夫かぁ?」

「えぇ…」


亮さんが気を遣っているのか、俺の顔を覗き込みながらヒラヒラと手をふっている。


「うち…寄ってくか?」

「いえ、帰ります」

「…いいのか?モカに会わなくて」

「……はい」


ここで家に上がって、まだモカが帰ってなかったら…。

もしそうだったら、自分がどうなるか分からない…。
< 160 / 387 >

この作品をシェア

pagetop