続・特等席はアナタの隣。
大学内でもモカとゆっくり会える時間は少ない。

お互い講義があるし、お昼もモカは相変わらず木下麻美と一緒だ。俺も後藤をはじめとするサッカー部の奴らに捕まってしまう。


モカとの時間が削られているのをひしひしと実感している。



しかも、モカは学内で俺とあまり接触したがらない。

理由は、周りの視線を集めてしまうから、らしい。


モカの悪いクセで、自分と俺とじゃ釣り合わないと、時々卑屈になっている。そんなことあり得ない、と何度説得してもモカの心には届かない。


モカが不安になっていると、俺までたまらなく不安になってしまう。


その不安に押しつぶされて、俺から離れていかないか、と。

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