続・特等席はアナタの隣。
「おいおい…お前本当に俺の弟かよ。情けねー…。俺よりデキはいいんだから頑張れよ」

「うるせえよ!誰とでも付き合える兄貴とは違う」

「心外な。俺だって一応選んでる」

「どこが」

とっかえひっかえのくせに。
逆に本当に俺の兄貴かと問いたいくらいだ。



「なぁんだ。じゃ、あの子は彼女じゃねえのか。つまんね」

本当につまらなそうに言い放ち、リビングから出て行こうとする兄貴の言葉が引っかかった。


「ちょっと、待て。……あの子って、誰のことだ?」


引き止める俺の言葉に、兄貴が「ん?」と振り返った。



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