続・特等席はアナタの隣。
い、行ってしまった…。麻美、なんかごめんね…。

麻美の後姿を見つめながら心の中で謝った。



でも、和泉君ここに来るって…。

ふと周りを見回してみた。お昼休憩ということもあって、カフェテリアはもの凄く混雑している。

ひ、人が多すぎる…。ここに和泉君が来たらパニックになるんじゃ…。

ここは女子が多い。

まずいかもしれない…。どこかで待ち合わせることにしよう…。


和泉君に連絡するため、もう一度携帯を取り出したその時、出入り口のあたりで「きゃ〜♪」と色めき立った声があがった。


……もう、来たのかもしれない…。姿を見なくても分かるなんて…ハハ…。


乾いた笑いを浮かべていると、ポンと頭の上に手が置かれた。

誰?と聞かなくても分かる…。

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