続・特等席はアナタの隣。
パチパチと瞬きを繰り返していると、その美女は私の全身を舐めまわすように見た。

……何だかこの視線って…

「あなた、黒崎和泉の何なの?」

やっぱり…。

付き合い始めた当初、散々言われてきた。

でも、こういう風にハッキリと言われたのは高校以来で久しぶりかもしれない。



「何、と言われましても…」

「彼女なの?」

ビクビクと逃げ腰になっている私に、美女は食って掛かるように詰め寄ってくる。


「彼女です!!」と強気に言い返せない自分が悲しい…。

どうしようかとうろたえていると、その美女はフンッと鼻で笑った。

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