続・特等席はアナタの隣。
まだ付きまとってくるお兄ちゃんにうんざりしていると、リビングからお母さんが出てきてお兄ちゃんをたしなめ始めた。


「お兄ちゃん、もうやめてあげなさいよ。モカももう子どもじゃないんだから…」


お母さんはどちらかというと私の味方だ。というより、和泉君のことには何も口を出さない。


「で、でも…!!」

お母さんの一言にお兄ちゃんが言葉を詰まらせている隙に、お母さんは「モカ、ちょっと」と私を連れてリビングに入った。
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