裏切り恋愛
あの日……

……キキーッ!!……

目の前で聞こえる大きな音。
息を荒立てている圭斗の姿。
倒れる人。

三つが重なった時……

「いやああっ!!」

実由は大きな声を出して立ち上がった。
店内のざわめきが一瞬にして静まり返る。

「み、実由!?どうしたの?」

舞が心配そうに実由に駆け寄った。
我に返った実由は、舞にしがみついた。

「あ、……あたし……ッ……」

ハァハァと息を切らして実由は椅子に座った。

「大丈夫か!?」

コウがいつにもまして焦っている。

「だ……大丈夫、ちょっと変なの想像しちゃって」

実由は作り笑顔で笑いかけた。

コウと舞がほっと肩をなでおろす。

そのそばで、圭斗は顔をしかめた。

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