裏切り恋愛
「あ、うん。そうだねーっ♪」

中学三年間、ソフトテニス部で培ってきた運動能力を衰えさせないために、高校でもソフトテニス部に入った実由。
隣のコートでは、圭斗の所属する部活、バスケ部が練習をしている。

それだけで元気が出る実由は、ここのところ部活を休んでいた。

おなかの調子が悪いなんて、言えないよ……。

実由は苦笑いをして舞に返事をする。

「じゃあ終わったらマックでもどう?」

急に低い声がして、実由は振り返った。
そこにいたのは圭斗と仲がいいコウ。

「コウくん!おはよ」
「もう部活帰りの話なんて、コウってばも~」

舞はコウに好意を持っている。
グチグチ言う割には顔が赤かったりする。

「二人だって部活の話してんじゃん♪俺、これでも真面目な方だけど?圭斗よりも」

コウは圭斗の話を出す。
圭斗は自分の名前を出されたため、ゆっくり首を傾けて、実由達を確認すると、

「俺が何?」

と言いながらダルそうに寄って来る。

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