ロンド
「は?どこが?」
そう言ってどことなく照れているように見える蘭くん。
「亀井さん、寝言は寝てから言うものだよ」
さりげにヒドい蓮くん。
「蓮くん、本当はわかってるでしょ?蘭くんが蓮くんのために今までずっと白百合が目を覚ます方法を考えていたこと」
「それは……」
「ずっと探し続けながら、白百合さんの暴走の被害者を救っていたこと」
本当は互いに理解していた。
でも二人とも意地っ張りで、似たもの同士で、わかっているのになにも出来ないでいて、なにも言えないでいて。
「そろそろ、二人とも素直になってみれば?」
あたしの言葉に、二人は視線を交わす。