ロンド
「……あぁ、うん、そうか……」
ほんのり赤くなった蓮くんはそう言った。
「なんだ?告白でもされたか?」
「違う。でも……あぁ、そうか……移動しよう。家でいいだろ?蘭も、久しぶりに帰ってこいよ」
そう言いながら蓮くんはあたしの手をそっと握ってくれた。
繋がれた手を見て、あたしも顔に熱を持つ。
「んだよ、ラブってんなよ……実家か……いいのか?」
……そうだ、確か二人は別々に暮らして……。
「夜中なら平気だろ?亀井さんも、いいかな?」
「う、うん……」
れ、蓮くんの顔が見れない……恥ずかしすぎる……。
あたしたちはそのまま学校を出た。
「結衣、これ着てろ、後これも」
そう言って蓮くんはジャケットとサンダルを貸してくれた。