ロンド


顔に熱が集まる。


「怖いんでしょ?」


そっと耳元で囁かれた言葉。

ちょ、その色気なんなんですかっ!?

あたしをどこかに陥れようとしてるんですか!?


「ちょ、れ、蓮くん……」

「さぁ、部屋にいくよ、深宵も来い」

「……そこあえて深宵かよ?」


二人の火花が散り始めたので、とりあえず繋いだ手をちょっぴり引いた。


「ん?」

「……早くしないと、時間が来ちゃうよ……?」


繋いでいない方の手で、蓮くんは顔を覆った。


……なぜそこで照れる?

それとも"あちゃ"ってポーズかな?

いや、でも、首とか赤いし……。
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