ロンド


蓮くんの料理は、その、なんていうか……。


「……お母さんみたい……」


本格的な朝食メニュー……。


「あぁ、父親がシェフだから」


……シェフ?


「そ。ホテルの中にある料理店のシェフしてる。まぁつまり料理は出来るってこと」


……出来る出来ないのレベルじゃないですよ、コレ。

卵とかふわふわじゃありませんか……。

ウチなんて朝はふりかけだよ……。


そんな朝食を食べてから、蓮くんと一緒に歩きなれた道を歩く。


ほぼ毎日通っていた藍のいる病院。

生きているのか死んでいるのかもよくわからなかった。


「目、覚めてるといいね」


蓮くんが笑った。
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