ロンド
「ずっと、ずっと、真っ暗……で、何がどうなってるかも……グスッ……走っても走っても、必ず女の人のところに着いて……」
「うん、うん……」
「ずっと、怖かっ……うぅ〜由衣ー!!」
あたしをギュッと抱きしめて、肩のところで藍はずっと泣いていた。
そのうち、おばさんたちも来て、藍は落ち着いてきた。
「そういえば、どうして南波くんが……?っていうか、なんであたし病院に……てゆかてゆか、今何日?あたし何が起きて……」
まだちょっぴりパニックな藍。
「今はもう10月で、藍はずっと『呪い』で眠ってたの。蓮くんとはその中で……ね」
「『呪い』――?」
愛の顔が真っ青になっていく。
「や、でもほら『呪い』が解けたから意識戻ってるから、ほらもう大丈夫!」
藍は苦笑いしていた。