ロンド


それから1ヶ月後、あたしは蓮くんの部屋に呼ばれた。

白百合さんと深宵が成仏して以来のその部屋は、何も変わっていないように見えたけど、ほんのちょっぴり変わっていた。


蓮くんの部屋にはなかったはずの漫画とかゲームとか、そんなものが置いてあった。

しかもコントローラーはちゃっかり四つ。


『四人でゲームするの?』


蓮くんにそう聞いたら。


『俺は無理やり付き合わされてるだけだけどね』


どうやらいつの間にか蓮くんと蘭くん、それに暁さんも加わって、仲良くゲームまでする仲になっていたらしい。


『一つ多くない?』

『時々木岐さんも来るから』


……なるほど。


『亀井さん、ありがとう』

『え?』

『蘭と話すきっかけができて、その……普通に話せるようになった。まだ悪口言い合ってたりもするけど……兄弟っていいなって思えるようになった……』


蓮くんは、着実に兄弟の仲を深めていた。
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