ロンド
「蓮くんっ!」
「え?……あ……」
そう、あの日の人だった。
夜、学校に行ったときにいた人、南波蓮。
どうやら事情を知ってそうなただ一人の人。
「……親友の具合はどう?」
「……全く変わらないよ。目も覚まさないし……ちょっとやせたかも」
「……そうか……」
気にしてくれたことが、嬉しかった。
あたしの親友をただ一人、気にしてくれる人。
『呪い』とか、気遣いだとか、そんなの気にしないでくれてるただ一人の彼に、嬉しさがこみ上げて来た。
「ねぇ……いつも一緒に行動するような特定の友達とか、いる?彼女とか」
「え?……別に、いないけど……」
彼を知って、『呪い』を知りたいから。
「だったら、昼休みとか一緒にお昼食べない?」