ロンド


そう優しく笑う連くん。


「びっくりしたけど、ちょっと嬉しい」


自分の知らない一面を知れた時って、なんだかすごく嬉しくなる。


なぜだろう、近づいていることを実感する。

目的……藍のこととは別に、純粋に嬉しい。


「嬉しい?なんで?」

「ないしょ、なんとなく。ご飯食べよう」


それからあたしたちはご飯を食べながら互いの話をした。

好きなもの、嫌いなもの、趣味、過去……。


藍や『呪い』のことには一切触れなかった。


今はまだ。

これから、少しずつ情報を集めていけばいい。


焦っちゃダメ。

ヘタに動いたら、バレちゃう。
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