ロンド


「それより島崎バカ、そろそろこの手、離してくんねぇ?」


引っ張られるままに門の外にでたあたしたち。


「え?あぁ……あ、自販機」


その自販機で、今度こそおごってもらってしまったあたし。

蓮くん、今日消費ばかりしてる気が……。


それから通い慣れた病院へ行き、病室に入った。


いつもと変わらず、目を覚ましていない藍をみると、目に涙が浮かんでしまう。


「亀井さん……」


そっと頭をなでてくれる蓮くん。


「ずーっと一緒だったけど、寝てる姿はあんま見たことなかったなぁ」


ほのぼのと言う由季渡。
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