ロンド
「……や、優しさ……?」
「そ。お前、知らない方がいい。お前への優しさじゃねぇけど、まぁ、天使ちゃんへの優しさだな」
……やっぱり、意味がわからない。
さっきから、悪魔とか天使とか、なんなの?
なにか関係してるの?
なんで教えてくれないの?
「まぁ、俺はここまで。暁も話す気ないと思うし。でも、もしも情報が入っちまったその時は……言わなくても来るか。暁んとこ行って。そうすりゃ俺はいつでも会えるから」
「……情報?会う?え?」
「俺らはこれまで。さっさと散んな」
「はぁ?」
シッシッとしてくる蘭くん。
そんな蘭くんを心配そうに見つめる暁さん。
……心配?
あたしがこの情報を手に入れたのは、そう遠くはない未来だった。