ロンド


雅ちゃんのお母さんがお菓子を持って来てくれた。

どうやら広いために移動に時間がかかるため、メールで呼んでいたらしい。


「おやおや、いらっしゃい」

「あら、お義父さんとお話するの?雅」

「うん、ちょっと知りたいことがあってね」


お母さんには『呪い』のことを話していないみたい。


「ゆっくりしていってね」

「あ、はい、ありがとうございます」


お母さんは家事に戻って行った。


「お名前を聞いてよろしいかな?」


おじいちゃんが聞いてきたのであたしは答えた。


「亀井由衣です」

「由衣ちゃんか」


おじいちゃんはそう言って笑った。
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