ロンド


蓮くんが『天の子』でも『魔の子』でも関係ない。

あたしは蓮くんが好きだから。

『呪い』にかけられていたって、あたしは蓮くんが好きだから。


「本当に、ごめん……」


蓮くんは必要以上に謝っていた。


放課後になると、あたしは暁さんを探しまわった。

教室にも行ってみた。


「あ、暁さんて南波さん!?知らない知らない!とりあえず教室にはいないから!あんた南波さんの何!?」


どうやらリーダーは恐れられているらしい。


本当は優しいのに。

ジュース二人分おごってくれるくらい優しいのに。


そう言えば、ジュースをおごってくれた日って、雅ちゃんの彼氏の意識がなくなった事件の日だった……。

もしかして、そのお詫びだったのかもしれない。
< 78 / 150 >

この作品をシェア

pagetop