ロンド


「……そっか。知り合いなんだね」


どうやら表情を読み取られたらしい。

とりあえずコクンとうなづいといた。


「大切な人?」

「親友だったの」

「……ごめん……今日は帰ってほしい」


……へ?


「なんで?あなたここの生徒でしょ?あなたも探りに来たんじゃないの?なんで来てるのに……」

「親友を救いたいかもしれない。でも……来ないほうがいい。来ないでほしい。来ても今日は何も起こらない……と思う」


どうしてそんなに来るなというの?

何かを恐れているような感じがした。


……何かを知っているような気がした……。


「ねぇ、なんでここに来たの?」

「それは……」

「何か知ってるの?」

「……」
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